節約と資産形成、仕組みで殴る。その”仕組み”の中身を全部見せる。

ファントム流、投資と資産形成術

シミュレーターに数字を入れて終わり、じゃもったいない。中でどう計算してるかまで知っておくと、自分でアレンジできるようになる。ここでは8つのツールの計算ロジックを、種明かしとして全部書く。

難しい話はしない。全部、電卓でも追える式だ。


① 時給換算ツール — その1時間、いくらで売っている?

実質時給 = 月収 ÷(1日の労働時間 × 月の稼働日数)

例えば月収28万円、1日8時間、月21日稼働なら、 28万円 ÷(8×21)= 時給約1,667円。

通勤や残業の”価値”は、この時給に時間を掛けるだけ。

通勤の価値(月) = 実質時給 ×(片道の通勤時間×2 ÷ 60)× 月の稼働日数 残業の価値(月) = 実質時給 × 1日の残業時間 × 月の稼働日数

注意点はひとつ。通勤時間そのものに給料が出ているわけじゃない。あくまで「その時間を自分の時給で換算するといくらの価値か」という比較のための数字だ。


② へそくり試算 — 最大値で先取りすれば、どれだけへそくりになる?

水道光熱費は季節で変動する。この変動幅を逆手に取る。

考え方:電気・ガス・水道、それぞれの最大値(夏・冬)を毎月の固定費として先取りする。実際は夏・冬しか最大値がかからず、春・秋は最小値で済む。その差額がそのまま余る。

  • 夏(6-8月)・冬(12-2月) = 最大値がかかる月(6ヶ月)
  • 春(3-5月)・秋(9-11月) = 最小値で済む月(6ヶ月)

年間のへそくり額 = (最大値 – 最小値)× 6ヶ月 を、電気・ガス・水道それぞれで計算して合計。

つまり最大値と最小値の差が大きい項目ほど、へそくりも大きくなる。電気代の振れ幅がいちばん大きい家庭が多いはずだ。


③ 節約チェックリスト — その節約、年間いくらになる?

これは単純な積み上げ。各項目に「月間の節約額」と「効果がある月数」を持たせて、選んだ項目だけ合計する。

年間節約額 = Σ(各項目の月間節約額 × 効果月数)

灯油ストーブ併用みたいに冬しか効かない項目は月数を4ヶ月にしてあるから、通年効く項目と混ぜても正しく計算される。


④ 銀行手数料診断 — その手数料、毎月払う理由ある?

振込1回330円、ATM1回220円というのが、多くの銀行の標準的な手数料水準。これを基準に、無料ルートを使っているかどうかで差額を出す。

年間の無駄な手数料 = (振込回数 × 振込手数料 + ATM回数 × ATM手数料)× 12

「無料ルートを使っている」にチェックを入れると、その項目の手数料が0円で再計算される。グループ間無料振込や、銀行ごとの無料ATM回数枠をどれだけ使い切れているかが、そのまま年間の差額になる。


⑤ NISA×暗号資産 配分シミュレーター — 守り○%・攻め○%

毎月の投資額を、守り(NISAインデックス)と攻め(暗号資産)に按分して、それぞれ別の利回りで複利計算する。

毎月の積立(守り) = 投資総額 × 守りの割合 毎月の積立(攻め) = 投資総額 ×(1 – 守りの割合)

それぞれ月次複利で計算:

残高(今月) = 残高(前月)×(1 + 月利)+ 毎月の積立額

守りと攻めを別々にこの計算を回して、最後に合算する。「最終年に暗号資産が-30%クラッシュ」をオンにすると、最終年だけ攻めの残高に0.7を掛けて急落を再現する仕組みだ。


⑥ 積立の地層(DCA)シミュレーター — 毎月いくら積めば、何が積み上がるのか

⑤の「守り」の部分だけを取り出したのがこれ。積立額・年数・利回りから、複利で将来額を出す。

残高(今月) = 残高(前月)×(1 + 月利)+ 毎月の積立額

月利は「年利 ÷ 12」。これを積立月数分繰り返すだけの、地味だけど確実な計算。

元本(自分で入れた金額の合計)と運用益(複利で増えた分)を分けて表示しているのは、「増えた実感」を数字で見せるため。地層の色が金色に近づくほど、運用益の割合が増えている証拠になる。


⑦ ポイ活年間還元額シミュレーター — タダで貰える金、放置してないか

3つの経路を別々に計算して合計するだけ。

カード決済還元 = 月間決済額 × 12 × 還元率 口座開設ポイ活 = 年間の開設件数 × 1件あたりの平均獲得ポイント 紹介コード報酬 = 年間の紹介成立件数 × 1件あたりの平均報酬

キャンペーンは時期によって変わるから、ここは「今の自分の実績」を当てはめて使うのが一番精度が出る。


⑧ 定年逆算シミュレーター — 定年まで、あと○年

これだけ逆算になる。目標額から「今の資産が将来いくらになるか」を引いて、残りをリタイアまでの年数で埋めるのに必要な毎月の積立額を出す。

今の資産の将来価値 = 現在の資産 ×(1 + 月利)^ 月数

不足額 = 目標額 – 今の資産の将来価値

不足額をゼロにするために必要な毎月の積立額は、年金の現価係数を使って逆算する:

必要月額 = 不足額 ÷ {((1+月利)^月数 – 1)/ 月利 ×(1+月利)}

不足額がマイナス、つまり今の資産をそのまま複利で置いておくだけで目標に届く場合は「達成済み」と表示される。

「リタイア年齢を動かすと必要月額はどう変わるか」のグラフは、この式を年齢を1歳ずつずらしながら繰り返し計算して並べたもの。早く動き出すほど、必要な月額が小さくなる曲線が見える仕組みだ。


結局、全部同じ土台の上にある

8つあるように見えて、根っこは3つしかない。

  • 今の自分を数字にする(時給換算)
  • 積み上げる・複利で増やす(地層・配分・定年逆算)
  • 差額を可視化する(へそくり・節約・手数料・ポイ活)

仕組みは全部シンプルだ。難しいのは仕組みを作ることじゃなく、続けること。数字はここに置いた。あとは自分の実績を当てはめるだけでいい。

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