「気づいたら、いなくなっていた」
「夜中に玄関のカギを開けようとしていた」
認知症のある方がふらっと出かけてしまう「徘徊」。家族にとっては心配の尽きない行動ですが、本人は“ただ歩きたい”わけではないかもしれません。
◆ 本人には「理由」がある?
私たちが“徘徊”と呼ぶ行動も、本人にとっては「目的のある外出」であることが多いんです。
たとえば…
- 「仕事に行かなきゃ」と思って出ていく
- 「実家が気になる」と昔住んでいた町に向かう
- 「家じゃない気がする」と不安になって家を出る
こんな“記憶の混乱”や“感情の揺れ”が動機になっているケースが多いんです。
◆ 止めるより、「気持ちを汲む」が大事
「ダメでしょ、出ちゃ!」と止めても、相手は“自分は正しいことをしている”と思っているので、なかなか伝わりません。
そんなとき、まずは 「どうして出かけようとしてるんだろう?」 という視点を持ってみると、対応が変わってきます。
たとえば…
- 「仕事に行くの?」→「今日はお休みらしいよ」
- 「家が違うの?」→「さっきお母さんが“ここで大丈夫”って言ってたよ」
こうした「否定しない声かけ」が、不安や混乱を和らげてくれることもあります。
◆ 無理に引き止めない工夫も
実際には、外に出てしまう前に“気づける仕組み”も大切です。
たとえば…
- センサー付きのライトやチャイムを玄関に
- 靴を隠す(室内履きにしておく)
- 家の中で“落ち着ける居場所”を増やす
環境の工夫と、本人の気持ちへの寄り添い。その両方が合わさって、はじめて“徘徊”が少しずつ落ち着く場合もあります。
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◆ さいごに
「徘徊」は、本人の“心の叫び”が行動に現れたものかもしれません。
一見困った行動に見えても、そこには必ず理由があるはず。
少しだけ「見方を変える」ことで、関係性も、対応の仕方も変わっていきます。
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