リーダー経験が5年を超えると、少しずつ「慣れ」や「余裕」が出てくる反面、初心を忘れてしまいがち。
スタッフへの声かけが命令口調になったり、自分の考えを押し付けたりしていませんか?
実は私も、リーダー15年目で一度「平社員」に戻ったことがあります。
そのとき、ハッと気づいたんです。「あの頃の自分、ちょっと横着だったかも」と。
今回は、そんな私が「リーダー5年目の自分」にこっそり教えてあげたい【中堅リーダー6つの心得】をお伝えします。
【中堅リーダー向け】5年目の壁を乗り越える!6つの心得
- スタッフのミスは、自分の責任として受け止める
- 成果は「スタッフのおかげ」と感謝する
- 「わからない」ときはスタッフに頼る
- スタッフの手本になる行動を心がける
- あえて「任せる日」をつくる
- 率先して休みをとる
それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
1. スタッフのミスは、自分の責任として受け止める
ミスをしたスタッフを責めていませんか?
でも実は、スタッフ本人がいちばん反省しています。そこに追い打ちをかけても、委縮させるだけ。重要なのは「一緒に原因を探る」姿勢です。
- 「どうしてミスが起きたのか?」
- 「次に同じことが起きないためにはどうするか?」
この具体的な対策を考えることが、リスクマネジメントの第一歩。
ハインリッヒの法則(1件の重大事故の背後には29件の軽微な事故、300件のヒヤリ・ハットがある)を意識し、ミスの芽を摘みましょう。
現場の声を吸い上げながら、再発防止策をスタッフと一緒に考える。この積み重ねが、安心して働ける職場をつくるのです。
2. 成果は「スタッフのおかげ」と感謝する
「リーダーの自分が頑張ったからうまくいった」そう思っていませんか?
でも、リーダーがリーダーでいられるのは、チームがあるからこそ。苦手な部分を補い合える仲間がいるからこそ、成果が出るんです。
たとえば私が5事業所を統括していたとき、現場を支えてくれたのは各施設のリーダーやスタッフたちでした。
「スタッフがいるから自分はリーダーでいられる」──この気持ちを忘れずに、感謝の言葉を伝えましょう。
3. 「わからない」ときはスタッフに頼る
リーダーでも、人間です。全部を完璧にこなせなくて当然。
わからないことは、スタッフに聞けばいい。むしろ、それは成長のチャンスでもあります。
たとえば、スタッフの得意分野に関わる仕事を「任せる」ことで、
- 認められたい(承認欲求)
- 必要とされたい(帰属欲求)
という人間の根源的な欲求が満たされ、モチベーションが高まります。
ただし、注意点は「適材適所」。苦手なことを無理に押し付けるのではなく、得意なことを「任せる」ようにしましょう。
4. スタッフの手本になる行動を心がける
リーダーが率先して「コンプライアンスを守る」「苦手なことにも挑戦する」「嫌な仕事にも前向きに取り組む」──こうした姿を見て、スタッフは学びます。
私は「クレーム対応」が苦手なスタッフの代わりに、すべて自分で対応していました。
誰もやりたがらないことに自分から挑む姿勢は、信頼にもつながります。
また、知識や技術もアップデートし続けることで「背中で語れるリーダー」に近づけます。
5. あえて「任せる日」をつくる
「自分がいなければ仕事が回らない」と思っていませんか?
そんなときこそ、あえてスタッフだけで現場を回す日を作ってみてください。
私の場合、3週間の研修で現場を完全に離れたことがありました。すると、サブリーダーとスタッフが自ら動き、驚くほど成長していたのです。
この経験から、「不在」はチームの自立を促す絶好のチャンスだと確信しました。
たまには“病欠”でもして、現場に委ねてみてください(笑)
6. 率先して休みをとる
「忙しいから休めない」と思っていませんか?
でも、リーダーが休まないと、スタッフも休みにくくなります。
私の場合、子どもの行事や趣味の時間を大切にして休みを取っていました。
スタッフにも「堂々と休んでいいんだ」という空気が伝わるように意識していたのです。
休みは心身の回復だけでなく、ミスを減らす効果もあります。
「休むことも仕事のうち」──そう考えて、安心して休める環境を作りましょう。
まとめ:リーダー5年目が、もう一度「いいチーム」をつくるために
今回お伝えした6つの心得はこちらです。
- スタッフのミスは、自分の責任として受け止める
- 成果は「スタッフのおかげ」と感謝する
- 「わからない」ときはスタッフに頼る
- スタッフの手本になる行動を心がける
- あえて「任せる日」をつくる
- 率先して休みをとる
経験を重ねた今こそ、初心を思い出し、チームの力を信じることが大切です。
「いいチーム」づくりは、あなたの行動ひとつで変わります。
コメント